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金相場の歴史|暴騰と低迷の50年に学ぶ

監修:チーフ鑑定士 横山(鑑定歴11年) 更新 2026.07.06

「金は持っていればいつか上がる」——半分正しく、半分危険な思い込みです。金相場の歴史を振り返ると、高騰の後に約20年の低迷が続いた時代があることが分かります。過去の値動きを知ることは、将来を予言するためではなく、「待てば必ず報われるわけではない」という現実感覚を持つために役立ちます。

1970〜80年:最初の暴騰——インフレと有事が金を押し上げた

金相場が大きく動いた最初の時代は1970年代です。金とドルの交換停止(ニクソン・ショック)で金の価格が市場に委ねられると、オイルショックによる世界的インフレ、そして1979〜80年の国際情勢の緊張(イラン革命・アフガニスタン侵攻)を背景に、金は「インフレと有事に強い資産」として買われ、1980年前後に当時の史上最高値を付けました。日本でも金ブームが起き、この時期に金製品や地金を買った方は少なくありません——実は、今お手元にある「親の代の金」の多くはこの時代のものです。

1980〜90年代:約20年の低迷——「金は上がらない」と言われた時代

ところが1980年の高値の後、金は長い下り坂に入ります。世界的にインフレが収まり、株式や債券が好調だった80〜90年代、利息を生まない金は運用先として敬遠され、約20年にわたり低迷が続きました。1980年の高値圏で買った人は、その後長期間、買値を下回る評価に耐えることになった——これが金相場の歴史が教える最も重要な教訓です。「金は安全資産」は「金は下がらない」という意味ではありません。高値で買えば、金でも長く含み損を抱え得るのです。

2000年代〜現在:長期上昇と史上高値圏——何が変わったのか

2000年代に入ると状況は一変します。ITバブル崩壊、リーマン・ショック、各国の大規模金融緩和、そして近年の地政学リスクとインフレ再燃——「通貨の信認が揺らぐ局面」が繰り返されるたびに金は買われ、長期の上昇基調を描いてきました。加えて各国の中央銀行が外貨準備として金を買い増す構造変化もあり、円建ての金価格は円安も相まって史上高値圏で推移しています。1980年に高値づかみした金でさえ、現在の相場では利益が出る水準になった——低迷期を知る人ほど、今の相場の歴史的な位置が分かるはずです。

歴史から学ぶ売り時の考え方——「予測」ではなく「位置」で判断する

この50年が教えるのは3つです。①金は上がり続けるとは限らず、20年単位の低迷もあり得る。②高騰の主因(インフレ・有事・緩和)は、収まれば逆回転する。③それでも長期では通貨価値の目減りに対する保険として機能してきた。だからこそ、使っていない金製品の売却判断は「これから上がるか」という予測ではなく、「歴史的に見て今は高値圏か」という位置で考えるのが現実的です。現在の相場の位置は、当店が毎日更新する本日の買取価格と、相場が動く仕組みの解説(売り時の考え方為替との関係)と合わせてご確認ください。

円建てとドル建て——日本の「高値」はタイミングが違います

歴史を見るときの注意点をひとつ。国際的な金価格はドル建てで語られますが、日本で売却する際の価格は「ドル建て価格×円相場」の円建てです。そのため、ドル建てでは横ばいの時期でも、円安が進めば円建ての金価格は上がります——近年の国内価格の高値には、この円安効果が大きく寄与しています。つまり日本の売り手にとっての「歴史的高値」は、金そのものの高値と円安が重なった局面に訪れる——ドル建てのニュースだけを見ていると、この円建ての売り時を見逃します(仕組みの詳細は金相場と為替のコラムへ)。

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よくある質問

1980年頃に買った金製品があります。今売ると損ですか?

当時の高値で購入した金でも、現在の相場水準では利益が出るケースが多くなっています。購入時の計算書があれば損益も概算できますので、書類とともにご相談ください。

金相場はこれからも上がり続けますか?

誰にも分かりません。歴史上、金には約20年の低迷期もありました。当店は予測ではなく「本日の買取単価」を毎日公開していますので、ご自身の基準でご判断ください。

暴落が来る前に全部売っておくべきでしょうか?

一度に全て売るか、分けて売るかはリスクの好み次第です。複数回に分ければタイミングのリスクを平準化できます。なお売却益の税金は年間合算で判定される点にご注意ください。

昔の金製品は今の金製品と純度が違うのですか?

時代による大きな違いはありませんが、古い製品には刻印が薄い・ないものがあります。測定機器で純度を確認して査定しますので、刻印が読めなくても問題ありません。

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