金の重さの量り方|総重量≠地金重量に注意
金の買取額は「単価×重量」で決まるため、自宅で重さを量れば概算が出せます。ただしここに落とし穴があります——スケールに表示された総重量と、査定で使われる「地金の重量」は同じとは限りません。差が生まれる理由を知っておけば、査定額に驚くことも、店の説明の妥当性を判断することもできます。
まずは量ってみる——キッチンスケールで十分です
特別な道具は不要です。0.1g単位(なければ1g単位)のキッチンスケールに、ネックレスや指輪を載せるだけ。複数ある場合は純度(刻印)ごとに分けて量るのがコツです——K18とK24では単価が違うため、混ぜて量ると計算できません(刻印の読み方はこちら)。量った重量に当店の本日の純度別単価を掛ければ、概算の出来上がりです。LINE査定の際も、写真に「K18・約20g」と添えていただくだけで、お答えできる精度が大きく上がります。
総重量から差し引かれるもの①——宝石・真珠・飾り石
最も大きな差が出るのが石付きジュエリーです。ダイヤやパールの重さは地金の重さではないため、査定では石の推定重量を差し引いた地金分で計算します。ただし誤解しないでください——価値のある石は「差し引いて終わり」ではなく、別途プラス評価の対象です(ダイヤ付きなら地金+石の合算になります)。注意すべきはむしろ、石の重さを大きめに差し引いて地金分を少なく見積もる雑な査定です。「石の分は何グラム差し引きましたか」と聞ける知識を持っておくことが、損を防ぐ武器になります。石を自分で外すのは破損のもとですので絶対に避けてください。
総重量から差し引かれるもの②——バネ・芯・中空構造
見た目は総金製でも、金以外の部品を含む製品があります。代表例は、①留め具の中のバネ(ステンレス製が多い)、②ブローチの針や帯留めの金具の芯材、③中空(パイプ)構造のチェーン——太く見えて軽い喜平やロープチェーンは、中が空洞の「中空タイプ」の場合があり、見た目の割に重量が出ません(喜平ネックレスのコラムも参照)。また、ネジ式イヤリングの芯や時計の竜頭など、異素材部品は査定時に差し引かれます。このあたりの内訳を目の前で説明してくれる店は信頼できます。
「目減り」と「切り捨て」——店による差はここに出ます
最後に、店側の運用差です。同じ品物でも、グラム未満を切り捨てる店、石の差し引きを大きめに取る店では、受取額が数%変わることがあります。対策はひとつ——「計量は目の前で」「差し引きの根拠は言葉で」確認することです。当店では計量の様子をお見せし、石・部品の差し引き根拠をすべてご説明した上で、査定額=受取額(手数料0円)でお支払いします。自宅での計量値と査定の計量値が大きく違ったら、遠慮なくその場で質問してください。誠実な店なら、その質問を歓迎します(計算式の全体像は買取価格の計算コラムへ)。
豆知識——「匁」と「トロイオンス」という単位
古い貴金属には、グラム以外の単位が顔を出すことがあります。ひとつは尺貫法の「匁(もんめ)」=3.75g——戦前の地金や簪、真珠の取引では今も使われる単位で、「五匁」と刻まれた銀の延べ板なら約18.75gです。もうひとつは国際単位の「トロイオンス」=約31.1g——海外の金貨・銀貨は1oz・1/2ozといった表記が標準で、メイプルリーフ金貨の「1oz」は約31.1gの純金を意味します。換算さえ分かれば、どの単位でも「重量×純度×単価」の計算式は同じです。刻印の単位が読み解けない場合も、実測でグラムに換算して査定しますのでご安心ください。
よくある質問
キッチンスケールで量った重さと、お店の計量が違うことはありますか?
家庭用スケールの誤差(±1g程度)の範囲で違うことはあります。大きく異なる場合は石や部品の差し引きが理由のはずですので、内訳の説明を求めてください。
ネックレスが太いのに軽い気がします。偽物でしょうか?
中空(パイプ)構造のチェーンかもしれません。デザインを大きく見せるための正規の作りで、偽物とは限りません。刻印と測定で確認できますので、そのままご相談ください。
石付きの指輪は石を外して量った方が正確ですか?
外さないでください。爪が壊れたり石が傷ついたりすると、かえって価値を損ないます。石付きのまま総重量を量り、「石付き・総重量◯g」とお伝えいただければ十分です。
重さが少なくても(数グラムでも)買取してもらえますか?
はい、ピアス片方や切れたチェーンなど数グラムからお受けします。相場の高い現在、数グラムでも数万円になることがあります。